1月7日になると、「明けまして」の勢いってどこへ行くんだろう。
頭の回転が止まっている。
元々遅い回転数に、さらに磨きがかかった。
体感クロック周波数は500MHz。ファンも回ってない。
年末に考えていた「2026年はこれをやろう!」は、記憶の棚から丸ごと落ちて、行方不明のままだ。
元旦、初詣の途中で、閉店中のジョーシンを見かけた。
シャッターの前を通り過ぎようとして、ふと足が止まる。
そこに貼られていたのは、やけに景気のいい文字だった。
「Switch2 在庫あり」
閉店中なのに「在庫あり」。
その矛盾が、妙に強い。
正月用に確保していたのかな、なんて考えてしまう。
紙が寒風でパタ、パタ、と鳴って、まるで「見た?」と話しかけてくるみたいだった。
それから数日。
私はついに、初めての“マイSwitch”を手に入れた。
今までは息子のを借りていたから、これは小さな独立だ。
買うと決めた理由は、わりと切実で、でも自分らしい。
「今、在庫がなくなると、スプラトゥーン新作までに入手できないかもしれない」
そう思ったのだ。
未来の自分が困っている映像が、妙に鮮明に浮かぶときがある。
その映像が浮かんだ瞬間、人は意外と迷わない。
在庫という名の砂時計が、さらさら落ちていく音が聞こえた気がした。
箱を開けると、ビニールの擦れる音。
新品特有の、あの「まだ何も始まっていない匂い」。
本体の箱は角がきっちりしていて、持つだけで気持ちが整う。
……のに、まだ設置できていない。
机の端に、箱が鎮座している。
「いつでも遊べる」が、逆にプレッシャーになるのは、どうしてだろう。
年末年始は、カメラも音声もAIも、話題が渋滞していた。
新機材の発表、アップデート、比較レビュー、まとめ記事。
タイムラインは賑やかで、私は置いていかれる。
置いていかれるのが悔しいというより、追いつけない自分に少し笑ってしまう。回転数500MHzのCPUに、最新OSを入れようとするみたいだ。
でも、置いていかれる感じも、悪くない。
追いかける余白があるってことだから。
一気に飲み込まず、ゆっくり取り戻す。
暮らしの速度で。
ポッドキャストも同じだ。
年末年始、あまり聴けていない。
イヤホンケースを開ける「カチッ」という音だけが、やけに生活感を主張する。
再生ボタンを押せば、声はいつだって待っていてくれる。
新年の挨拶みたいに、何度でもやり直せる。
そして、1月18日は文学フリマ京都。
行かれる人、いますか。
あの場所を思うと、まず手が思い出す。
紙の手触り。
さらり、ざらり、しっとり。
同じ「紙」なのに、作り手によって体温が違う。
ページをめくる指先が、ほんの少しだけ慎重になるのも好きだ。
画面をスクロールするのとは、別の筋肉を使う感じがする。
ブースの前で足が止まって、表紙の紙をなでる。
本文を開いて、文字の間の空気を吸う。
「買う理由」って、案外そういうところにある。
スペックじゃなくて、手触り。
在庫じゃなくて、出会い。
私の500MHzでも拾えるものが、きっとある。
思い出せない目標より、思いがけない一冊のほうが、今年を動かしてくれることだってある。
2026年も、どうぞよろしくお願いします。
あなたの年末に考えていた「これをやろう」、まだ残っていますか。
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今日も元気に楽しく
ハタモトでした。
そうそう。Switchをまだ設置できてない理由、配線が一因かもしれない。机の上でケーブルが迷子になるのを止めたくて、これ良さそうでした。
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